災害拠点病院の役割
災害拠点病院とは
平成8年に当時の厚生省の発令によって定められた「災害時におけ る初期救急医療体制の充実強化を図るための医療機関」で、次のような 機能を備えた病院です。
- 24時間いつでも災害に対する緊急対応でき、被災地域内の傷病者の受け入れ・搬出が可能な体制を持つ。
- 実際に重症傷病者の受け入れ・搬送をヘリコプターなどを使用して行うことができる。
- 消防機関(緊急消防援助隊)と連携した医療救護班の派遣体制がある。
- ヘリコプターに同乗する医師を派遣できることに加え、これらをサポートする、十分な医療設備や医療体制、情報収集システムと、ヘリポート、緊急車両、自己完結型で医療チームを派遣できる資器材を備えている。
災害拠点病院の役割
当院は群馬県より2次医療圏における災害拠点病院に指定されています。
近隣で災害が発生した場合、医療救護活動を迅速に展開する責務があります。
そのため、独立行政法人国立病院機構が毎年開催する災害従事者医療研修に 医師看護師を含む5名の職員を毎年派遣しております。
こうした研修を通して普段は経験することの出来ない災害医療に関する知識を深めながら、ハード面での整備も行っております。
もちろん近隣の災害時のみならす、国内での大規模災害時にも緊急出動する用意があります。
事実、新潟中越地震の際には地震発生後4日目の新潟県川口町に5名の職員が急行し、全国各地の災害拠点病院から集まった国立病院機構災害医療救護班の一員として活動してまいりました。
ライフラインのすべて途絶えた被災地での救護活動を通して得られたものは大きく、今後この体験を生かして病院の災害医療体制を更に充実させていただきたいと思います。